日本のロックはいつから始まったのか?

コラム | 2016.02.16 15:00

RCサクセション

「日本のロックはいつから始まったのか?」。いきなり危険な究極のテーマでいきなり結論から書くが、もう「ロックバンドになったRCサクセションから」でいいのではないかと思う。

グループサウンズ、はっぴいえんど、永ちゃんのキャロル、とにかく内田裕也だ、という人もいて、いまだにこの問いに対する明確な答えは出ていない(出せない)気がする。

理由はやはり海外オリジナルの模しから始まってるので、音やリズムや歌、そして特に言葉や歌詞について、やる側も聴く側もみんなロックの解釈が違うので「これが正解です」というフォーマットがない(作れない)まま歴史が進んでるから仕方ないし、人それぞれだからそもそも「どうでも誰でもいい問題」かも知れないし。

でもさすがに40年以上それらしきものが続いてると、それなりに「型」というものができてくるので、その「日本のロックの型」を作ったという事になると、大衆性や見た目、パフォーマンスとかも加味して総合的に「やはりRCでいいのでは?」という事である。

でも今の日本のロックミュージシャンでRCの清志郎のようにパンクヘアに派手なメイクと衣装で、「○○だぜ~ベイベエ」的な事を歌うアーティストはいない。ゲス極、ワンオク、セカオワ、サカナクション、マンウィズなどからRCの影響を感じる事はない。

そりゃそうか、もう25年も前にRCは消滅してるし、清志郎が亡くなってからもう7年も経つんだな。

それでも、RCサクセションから始まった、でいいと思う理由は、今や誰も使わない表現だがやはり“ロックスピリット”というか、ロックの精神性、思想、こだ わりのようなものを日本で一番最初に分かりやすく世間に見せて広めたアーティストとなると、やはりRC、清志郎だと思うのだ。

すべて自分達の音と言葉で、言いたい事をいい、やりたい事をやる。
しかもスリリングに、色気を放ちながら(あっ、これが大きいかも)。
その影響をBOØWYもブルーハーツもミスチルほか沢山のアーティストが公言している。

いきなりまとめるが、やはりロックスピリッツとして、日本のロックの始まりは?という問いの答えはRC、清志郎から始まったという事で今後はみんな統一しませんか。

「でも、ロックに答えなんかないんだけどね」

と、清志郎が生きてたら言うだろうな、きっと。

横山シンスケ
48歳。お台場のイベントハウス「東京カルチャーカルチャー」店長・チーフプロデューサー。その前10年間くらい新宿ロフトプラスワンのメインプロデューサー。ロフトプラスワン時代に熱烈な企画書を清志郎に送り、後にも先にも一度きりとなった忌野清志郎トークライブを実現させた事がある。