絶好調の現在と明るい未来を見せる、フレンズ・初の東名阪ワンマンツアーのファイナル

2016.12.0715:00

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フレンズ

フレンズ ワンマンツアー「シチュエーション・コメディ season1」
2016年11月13日(日) Shibuya WWW
TEXT:兵庫慎司
PHOTO:Yuusuke Katsunaga

結成1年にして初めて行った東名阪ワンマンツアー『シチュエーション・コメディ season1』のファイナル、全公演満員御礼ソールドアウトとなった本ツアーの東京・Shibuya WWW。アーティスト写真やジャケットのあのイラストの世界の書割というかパネル状態の絵があちこちに飾られているステージセット。おかもとえみ(Vo)とひろせひろせ(Key,Vo)のふたりによる注意事項及びムダ話などの影アナでほんわりと笑いを起こして場をあたため、さらにライブ制作のATフィールド青木氏による「満員なのでもう一歩ずつ前に詰めてください」というお願いなどの前説をはさんで、メンバー5人が登場。「改めまして、東京都渋谷区神泉から来ました、フレンズです!」という言葉からの「夜にダンス」でライブがスタート。

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おかもとえみ 誕生日プレゼントの加湿器を受け取る

2曲目のイントロでメンバー紹介をしたり、5曲目が終わったところでおかもとえみの誕生日を祝ったり(11月10日だったそうです。メンバーから加湿器が贈られました)、新曲2連発だった9曲目のあとのMCで、ステージ上のパネルは自分たちでペンキまみれになりながら描いたことを話したり、三浦太郎(G)が徳永英明などのモノマネを披露したり(やたらうまくて大ウケ。ひろせひろせ、思わず「俺たちの曲より拍手もらってるじゃないか!」とつっこむ)、続いても新曲だった9曲目を歌う前に、学生時代にチアリーディングを踊っていた仲間が結婚するたびに曲を作って贈っていて、この曲もそうであることをおかもとえみが明かしたり、最新シングルである11曲目の前の三浦太郎による物販紹介のMCから「三浦太郎、実は7つ児で、楽屋に戻ると他の6人がいる」という映像を使った小芝居コーナーがあったり(終わったところでひろせひろせ、「もうちょっとウケると思った」)──。
と、いろいろ盛りだくさんな状態で、本編の全12曲が演奏され、歌われていく。

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長島涼平(Bass)

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三浦太郎(G,Cho)

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SEKIGUCHI LOUIE(Dr)

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ひろせひろせ(Vo,Key)

おかもとえみ(Vo)

アンコールでは、本格的に活動し始めて1ヶ月の頃にこの日のWWWを押さえることを決めたことと、勢いで決めたので不安だったけど超満員になってうれしいということを伝え、「これはもう大きいとこ行くしかなくないですか?」「東京ドームでやりたい!」「そういうことは口に出して行こうよ!」とステージの上も下もテンションがマックスになったところで「このバンドで初めて作った曲です」と「ベッドサイドミュージック」に突入。最後にフロアをバックに記念撮影し、1時間半ちょっと・13曲のライブが幸せな時間がしめくくられた。

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で。東京ドームレベルかどうかまではさすがにわからないが、でもこのバンド、ひょっとしたらひょっとするかも、いやもうすでにその「ひょっとする」ストーリーが始まっているのかも、という、ワクワクするような予感に満ち満ちた時間だった。

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とにかくもう、曲の聴き手への親和性がめったやたらに高い。「ポップ」「キャッチー」「いい曲」「いい歌」という言い方だとよくある感じに思われるかもしれないが、その最上級みたいな、「そうか、ポップってこういうことを言うんだ」「キャッチーってこういう曲のことなんだ」と、1曲1曲に対していちいち強く納得しながらライブを観ているような感じだった、頭から最後まで。事前に音源に触れていてもそう思った。つまり「ライブで再現できる度」も「ライブだといっそうよくなる度」も高いということだ。

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このバンド、まだ配信シングルとライブ会場&通販限定のミニアルバムとシングルしか出していないわけで、どこのマネージメントにもどこのレーベルにも所属していなくて、いわゆる業界の大人は前説やってた青木氏しかついていないわけで、総体的に見てリリース方面においてもライブ方面においても、宣伝とかメディア露出とかはごくごく限られた数しかない。にもかかわらず、おそらくネットと口コミだけで、まともにライブ初めてわずか半年で400キャパのWWWをソールドアウトして、こんなに楽しくて幸福な空気でお客さんを大満足させている。ここに来たほぼ全員、どう考えても次も来るだろうな、来てない人も来るだろうな、といういい空気が、終演後、漂いまくっていた。

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有名バンドのメンバー・元メンバーたちが作ったバンドだからじゃない?
という声もあるやもしれぬが、それに関しては「そういう理由ではないです、この現状は」と断言できる。各メンバーがやってきた(やっている)のは、もちろんポップなところもあるけどそれぞれある意味極端な音だったわけで、このフレンズとそのまんま地続きの音楽性ではない。強いて挙げればおかもとえみのソロは地続きなところもあるかもしれないが、でもサウンド・メイキングや曲展開などはやっぱり違う。
要は過去のキャリアと必ずしもダイレクトに結びついているわけではないこのバンドの音で、これだけの短期間でこんなに多くの人を集めている、ということだ。ただ逆に、前の過去のキャリアと必ずしもダイレクトに結びついているわけではない音で、「でもこれもすごくいいよね」と以前からのファンを巻き込んでいる可能性は大いにあるが。

ともあれ、すごく「どまんなか」を感じる、このフレンズというバンドには。各メンバーがそれぞれいろんな活動をしてきた末に、ここにたどり着いた理由や必然とかも、なんとなくわかる気がする。で、未来はとても明るいと思う。そう強く感じさせるステージだった。

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■「ビビビ」Music Video

監督 : 加藤マニ

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