椎名慶治 ソロ活動5周年！ベスト盤・ミュージックビデオ同時リリース、そして恒例年末ライブ～全国ツアーにかける想いに迫る！

祝・ソロデビュー5周年。ソロとしてはもちろん、JET SET BOYSとしてのボーカルとしても新境地を拓く椎名慶治から届いたアニバーサリー・プレゼントは、新曲を入れたベスト・アルバムとミュージック・ビデオ集の同時リリース。ファンからのリクエストをくつがえした意外な選曲や、前代未聞の副音声2連発など、得意の毒舌を交えてその舞台裏を熱く語る！

インタビュー／宮本英夫

──おめでとうございます。ソロ・デビュー5周年ということで。

そうですね。いろいろありました。

──ここにある写真の顔の変遷を見ていても、いろいろあったなあと思いますけども。（注：紙資料にある歴代のジャケット写真を眺めながら）

右から二番目が一番ぶっとんでますね。着物みたいなのを着て化粧もして。何かしたかったんでしょうね。

2nd Full Album「S」宣材用に撮り下ろした一枚

──何かしたかった(笑)。

5年の間に一度はあるんでしょうね。SURFACEを解散してソロになって2年目だったんですけど、ただ単に続けるよりは何かしなきゃって。脱ビジュアルする人はいるけど、着ビジュアルしてみようと(笑)。

──ちょっと迷走したみたいな。

迷走しましたね。中身はまったく普通なんですけど、ジャケットだけどうした？って。ただまっすぐ進むのが嫌だったんでしょうね。ミュージシャンとして新しいことにチャレンジしたいという気持ちが、ビジュアルもそうですけどサウンドに関しても、基本のスタイルは変わらないですけど、そこに対するアプローチにはいろいろあったんだなって、今回ベストアルバムを作って思いましたね。

ファンの方からリクエストを募ったんですけど、ランキングが気に食わないので排除して。もうやりたい放題ですよ。

──その、ベストアルバム『RABBIT“BEST”MAN』について。どんな作品ですか。

ベストアルバムを出すことは、ひとつ前の『MY LIFE IS MY LIFE』を出す前から決まっていて、その時から選曲について考えていたんですけど。5年の間にミニアルバムとフルアルバムを6枚出してるのに、シングルは1枚しか出してないんですよ。シングル1枚しかないのに、何をもってベストと言うのか？と。だからファンの方からリクエストを募ったんですけど、ランキングが気に食わないので排除して。

──あはは。わがまますぎます(笑)。

もうやりたい放題ですよ。普通はリクエストのトップ10を全部入れるんでしょうけど、7位とか8位の曲が嫌だったんで。で、ミュージック・ビデオがある曲というのは、その曲をプロモーションとして推したかったわけだから、シングルに近いということでそれは入れようと。そんなふうに絞っていきました。お客さんもこれを見せられたら、しぶしぶ納得するしかないというか。あのランキングは何だったのよ？と思っても、まあ確かにこうなるよねという形に収まってるんじゃないかと思いますけど。

──しかもリリース順じゃないんですよね。

これもわがままなんですけど。“新曲を入れたい”とマネージャーから言われて、それはJET SET BOYSが始まったせいで、ここでベストを出したら、この人ソロ活動やめるんじゃないか？って思われるかもしれないと。SURFACE解散の時もベストを出して終わってるから、そう思われたくないから新曲を作ってほしいと言われたので、だったらオープニングも作っていいですか？と。2曲作るから、予算2倍ですよ。新曲が入って、曲順を時系列にしないことによって、オリジナル・アルバムとして聴いてほしかったんですよ。椎名慶治を今まで知らなかった人がバランスよく聴ける曲順にしたくて、オリジナル・アルバムと遜色ない聴き応えになってるんじゃないかと思います。

──まさに。

やっぱり知らない人が多いので。去年、コロチキの卓球ネタで「さぁ」を歌ったことによって、“そういえばSURFACEって今何してんだ？”というふうに思ってくれた人が、事実として多かったんですよ。そうか、解散したことを知らなかった人もいるんだなと。ツイッターで“椎名、まだいるんだ”とか書かれて、おまえ誰だよ！とか思うんだけど、うれしいところもあるわけですよ。だからきっかけとして、ベストだったら聴いてみたいと思ってくれた人のためにも、1枚のアルバムとして流れも良いものにしたいと思った時に、だったら新曲も、オープニング・テーマもあったほうがいいだろうということになりました。